『ATM-09-ST スコープドッグ:脚部』
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脚部


【幅詰め】
 ←カーソルを乗せると使い方
 
 さて、CG加工で決まったサイズ変更を行うべく作業を行います。
 脚部の作業のうち、幅詰めは
・太ももの幅詰め=2mm
・脛部分の幅詰め=2mm
・靴部分の幅詰め=2mm

 と、等しく2mmなので接続面を両方1mmづつ削ってやれば事足ります。
 ここでおばぁちゃんの知恵の時間です。
 …まぁ既に有名かもしれませんが、知らない人がいたらと言うことで。
 パーツを接続面で1mm削るには…普通はパーツに鉛筆で線を書いたりしてからそのラインで削る…ちょっと気が利いたやり方としては、ダイナモテープとか両面テープを張ったプラ板を貼り付けて定規にして切るとかやると思いますが、1/35スコタコはパーツが小さくて結構大変な上に形も入り組んでいて面倒です。
 で、どうすれば楽が出来るかというと…左の写真のようにカッターの刃をプラ板の切れ端に乗せて刃がちょうど目的の位置に来るように調整し[左の画像にカーソル乗せる前]、擦るようにしてやればいい[左の画像にカーソル乗せた後]のです。
 接続のピンとかは切り落とし(どうせ幅詰めすればなくなる)、机の上でカッターの刃を当てつつ切ってやれば、切断面に水平に切れる筈です。
 こうすると歪むことなく目的の幅分に傷を付けられ、最終的には切断まで持って行けます…ある程度傷を付けたら普通に切り出しても良いですし、傷口に流し込みよう接着剤を流して弱くして折る方法もありますし、最後まで擦り続けてきる落とす手もあります。
 また、カッターの刃の変わりにプラ用ノコギリとかエッジングソートにして切断するのもありだと思います…それでも最初はカッターでアタリをつけてやる方がいいと思います。
 刃がむき出しですので十分にお気をつけください。

 ちなみに、他にも0.5mmプラ板に両面テープを貼り付けたものや、硬いテープ(ダイモテープ…だったっけ?)を貼り付けてそれをガイドにして切る方法もあります。
 写真は某オートバックスでオイル交換したら勝手に張られたやつを使ってます(笑)。
 
 幅詰めに不必要な部分は最初に切り離します…太ももから伸びている膝関節部分や膝アーマー、足首アーマーの接続部とかは先に切り落として置けばスムーズに幅詰めできます。
 1mmづつ接続面を切り取ったので、合わせると目的通り2mm中央で幅詰めすることができました…どんな方法を使っても良いですが、切断面はきれいに均しておきましょう…大き目の耐水ペーパーを机に固定して置いてその上で水をつけながら切断面を耐水ペーパーに当て、パーツ全体を丸く円を描くように削ると結構楽です…もちろん普通にヤスリで均してもOK。
 左右のパーツを合わせて隙間が出来ると埋める工程が必要になるので、後の手間を省くならここはまでに(までにって…もしかすると方言!? 『までに=丁寧に』と言う意味)やっておくことをお勧めします。

 
【関節新造:足首&膝】
 ←関節構造はこんな感じ
 
 1/35スコタコは基本的にはめ込み式です…それをポリキャップ等の関節に変更する為に、それら本来の穴とかを全てそぎ落とします。
 足首パーツは関節パーツを入れるために上部を適当な位置で切り落とします…私は段差の部分で切り落としました。
 足首はダブルボールジョイントを入れます…ボールジョイント一つでも良いかもしれませんが、左右あるので穴の角度等を間違えると足首の付き方がズレるかもしれません…しかしダブルだと多少穴の角度が違ってもその誤差を吸収できるので、初心者や精密工作に自信のない人にはお勧めです。
 ボールジョイント一つの場合は接地性を考えれば引き出し式にする方がよいと思いますが、そうなると工作する部分が増えるので私はダブルボールジョイントで手間を省きました…精密工作に自信なかったですし(笑)。
 靴の底に固定用の5mmプラ角棒にボールジョイントを挿す穴を空けてしっかり接着。
 脛の方にもボールジョイントを挿す5mmプラ角棒を接着…これは強度を出す為に接着後アルテコのSSPで補強しています。
 膝関節は、脛側は5mmプラ丸棒の輪切りに3mmの穴を空け3mmプラ丸棒を挿して市販のTジョイントを通し、太腿側はパーツに3mmの穴を空けて3mmプラ丸棒を挿して接着し、市販のTジョイントを通しました。
 脛側はなぜ5mmプラ丸棒の輪切りで受けを作ったかと言うと、パーツの外側のモールドが細かかったので、直接穴を空けると復活が難しそうだったから(笑)。
 太腿は線だけなので簡単だから思い切って穴を空けました。
 これら可動する部分は可動範囲を考えて調整します…真ん中につけるよりは、曲がる関節の内側に軸がある方が可動は広くなりますが、それはそれでその軸が丸出しになるので関節隠しは必需品となります。
 スコタコの場合は膝裏装甲と言う可動派には鬼門とも呼ばれる物がありますので、あまり気にしなくてもいいかもしれません。
 この部分が細すぎるのはなんか弱々しく見えるので、私は幅を5mm取る予定です。
 今は関節の長さを調整する為にただの5mmプラ角棒で繋げています…これぐらいの長さが良いのではないかと思いますので、これをゲージにして関節パーツを作ります。

【関節新造:股間】
 ←二重関節でこれぐらい曲がる…脛側の膝裏はもう少し削って曲げられるようにする予定
 
 上記工作後、パーツを張り合わせますが…その前に股間関節を太もも側に作っておきます。
 内腿の部分を大きく切り抜いてボールジョイントの受けの凹パーツにボールジョイントの球パーツがハメられるだけの穴を空けておきます。
 外側になる太腿パーツの内側に、そのボールジョイントの受けの凹パーツがハメ込める固定用の3mmの穴を空けた5mmプラ丸棒の輪切りを接着し、強度を出すのにアルテコのSSPで補強します。
 この固定用5mmプラ丸棒の輪切りの位置はぎりぎりまで上にあげる(股関節の位置を高くする)と傾斜している部分にかかるので、肉厚が厚い部分を削るか固定用5mmプラ丸棒の輪切りの角を削る必要が出てきます。
 今回使用したポリキャップのジョイントパーツは大きめだったのでこの作業が必要になり、またボールジョイントの受けの凹パーツの自体を少し削りました。
(←写真一つ下参照)
 
 こうして左右パーツを張り合わせます…軸になるプラ丸棒もしっかり固定しますが、この時穴がずれてたりすると関節が歪んでしまうので気を付けましょう。
 軸を通した部分は外側に露出しますので、しっかりと接着後は隙間をきちんと均して筋彫りを復活させておきましょう。
 結果的にこれぐらい曲がるようになりました……脛側の膝裏はもう少し削って曲げられるようにする予定。
 この辺は結構削ったとしても、膝裏装甲板のおかげで見えないので思い切ってやっちゃってもバレませんので可動優先で。
 この部分の長さの調整が終わればここを更にディティールUPし膝裏装甲板を取り付けますが、この接続は難しいことはしないで真ちゅう線でやっちゃうつもりです。
 貼り合わせが完全乾燥したら合わせ目を消したりなんだりの表面処理と、膝アーマーや足の裏、ターンピックなどの付属品、足首前後の装甲版をつけることになります。
 ……スコタコって関節隠し装甲板が多いなぁ…大変でもあるが、助けられてもいるけど。
 
 股間のボールジョイントの方の固定方法です。
 はっきりいってこんなめんどくさい事する必要はないとは思いますが、やってる最中はこれだ!って感じでやってました…今見ると微妙(汗)。
 股間関節部分を下げ、ボールジョイントを股間のふんどし部分に差し込みますが、そのままでは強度が足りなさそうだったのでボールジョイントの先端を段差にして噛合わせるようにしてから1mmの穴空け、真ちゅう線通して固定用のプラ角棒に指して内部に接着する方法にしました。
 ボールジョイントの元にわっかを接着するともっと強度を上げれると思います。
 写真では通すのを忘れてます…もう接着したのに(汗)。
 分解するのもなんですので、わっか自体を真っ二つにして挟んでから接着しようと思います
 ただのワッカじゃなく、ディティールっぽく仕上げればみばえもいいかな?
 とりあえず股間の面の整形を終えてから考え直そう。
 
 元の穴はサイズが大体同じな5mmプラ角棒を切り出して大体塞ぎ、感想後アルテコのSSPか何かで隙間も埋めようと思います。
 ついでにそこから胴体に接続する軸を伸ばします。
 隙間はプラ板を挟み、穴を空けて3mmのプラ丸棒を伸ばして接着しました。
 これらをしてからがっちりと接着します…腰は体の中心ですからね!
 股間周りの隙間はアルテコのSSPを充填してがっちり固定しておきます。


 2006/01/10
【ディティールUP:膝アーマー】
 膝アーマーには特徴的なスリットが2段あります。
 …このスリットってきっと、冷却用の空気取り入れ口とかなんだろうナァ…その証拠という訳ではありませんが、ターボカスタムはここが3段になってます…これはジェットローラーダッシュの空気取り入れ口を兼ねるようになったので、異物を吸気しないようによりしっかりしたフィルターをつける様になったからではないかと。
 まぁ私の妄想なんで信憑性はありませんが…しかし膝立ちすると地面に接触する部分にそんなものつけていいのだろうか…だいたスリットが潰れないか?(笑)
 とにかく、幅詰めでそのディティールも潰れてしまったので作り直します。
 結構特徴的なんで、彫り直すとかよりも新造してやった方がいいかと思い、くり抜きました…この後プラ板でスリットを作り直してやる予定。
 また、裏側を埋めて足との接続用の軸も打ってやらないとナァ。
 
 

 2006/02/02
【ディティールUP:膝アーマー[2]】
 ちょっとした技を…まぁわざと言う程のものではないですが、私が良くやる方法を。
 膝アーマー裏を塞ぐとか、プラ板で四角くない物の大きさを出す場合、パーツの裏に朱肉をつけて紙に押し付けます…コレで写し取った紙の形ごとプラ板を切り抜けばいい感じの蓋が出来ると言う具合です。

【腰部横左右装甲】
 腰の横の装甲は、アルテコのSSPで裏打ちしてスプリングで接続。
 ガンプラとか装甲はよく裏にフレームのモールドみたいのつけますが、装甲厚が最大14mmのスコタコにおいて、数ミリでも薄いとそれはそれで危険なので、数枚の鉄板を積層しているとして裏はフラットにしました。
 中央の穴は、左側は表面にマガジンを装備する予定なのでその接続用穴…右側はノーマルのままです。
 RSCは両腰がマガジン付ですがノーマル版のほうがディティールが細かいので、RSC版のマガジンを切り落としてノーマル版に接続しました…左右でディティール違うのもなんですし。

【腰部正面装甲】
 正面の装甲はほぼキットのまま…後ハメ用に1mmの真ちゅう線を挿します。
 本体は左装甲場所のように穴を空け、付けるパーツに真ちゅう線を下のように挿しました。
 
 これで右のように固定できる訳です…ちょっと短いかな?
【脛のモールド】
 スコタコは降着ポーズを取る為に脛の部分から前に倒れます…降着ポーズ自体はオミットしてますが、そのパーツの筋を掘りこんでやります。
 きちんとした直線をつけるのに、筋の幅を丁度5mmとしたので、5mmプラ角棒を両面テープで貼り付けて筋彫りをしてやります。
【足首前装甲と足首後ろ装甲】
 足の甲とアキレス腱ガードの装甲は共に裏打ちして厚みを付け、1mmのスプリングで接続。
 薄くて穴空けが面胴ですが、できるだけで簡単で動く物を…と考えたらコレが一番手っ取り早かったです。
 前側はプラ板で接続する出っ張りを新造しています。
 長さの調整をきちんとしないと、隙間が出来てかっこ悪いので注意しましょう。
 厚みが1mm以下だったりした場合は裏にはみ出していますが…裏は見えないのでよし(笑)。
 接着はゲル状の瞬間接着剤を流し込んで、硬化スプレーを掛けて固めています。
【膝下の全景】
 こうして作ったのを合体させるとこうなりました。
 ……なんかようやくいい感じに出来たって感じ?(自画自賛)
 ターンピックは上側のパーツは掘り込みを入れ、ちょっと見えているピックは2mmのプラ丸棒を尖らせて差し込んでいます…キットのままだとピックっぽくなかったので。

 こんな感じで足は完成です。
【膝関節隠し】
 スコタコに最後まで手間取った要因。
 一度作った物の、パーツごと紛失してしまい、結局見つからずにいたり、ジャンクパーツに放送当時に買ったスコタコの膝裏装甲パーツが発掘され、作り直しました…ただそれだけの為に長らく手が止まりましたが、同じパーツを作り直すってテンション上がらないんですよねぇ…。
 パーツは基本的には腿と脛を繋ぐ字句を両方で受ければいいのですが、なんかサイズが微妙に合わないと言うか付けて見たら足のシルエットが変わる…と思ってたら、なんと左右の軸を打った位置が微妙にずれている事が発覚…これまたテンションが落ちました。
 結局、やり直すにはめんどくさいしなにより時間が無いと言うことで、左右にキッチリ穴に合うパーツを別々に作ることで対応…微妙に膝の可動範囲が違うというものになってしまいました(汗)。
 
 問題の膝裏装甲の接続は、膝関節隠しの幅に合うように太さを広げた時、アルテコのSSPで裏打ちしておき、ふくらはぎの傾斜にあわせて膝関節隠しの裏側面に垂直に当たるように削ります。
 これで伸ばした状態でふくらはぎにぴったり合うので、そこに2mmの穴を空けてスプリングで接続します。
 これで、いつもはふくらはぎに沿っていて、曲げた時にスプリングが曲がって可動する仕組みです…本来は膝裏装甲の横にあるリベットの部分に軸があると思うんですが、裏側のスプリングで繋がっているので軸が自由に可動し、1/35キットの関節隠しに元からあるスリットのような効果がある訳です。
 ちなみに、写真では色がついてますし太腿パーツが刺さったままですが、完成後に接着したので取れなくなっていると言う(汗)。
 と、これにて脚は完全に終了でした!!


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