『多脚マゼラ』   [ガンプラ:スケール 1/144]
[製作過程]







・製作
 前回の艦船ちゃん大会で、陸上巡洋艦を作るのにキャタピラ部分を切り取って胴体のみのマゼラベースがあったので作り出した一品その1。
多脚メカ好きの私にとって、マゼラアタックの多脚化は長年の夢でした…しかし、その形状には四苦八苦…どうやってもデザートガンナーに似てしまったり、細すぎて格好悪かったり……。
結局、FGザクの脚を逆さまにしてパーツに使い、設置部分もザクを使うと言う荒業をやってみるとこれがぴたりとハマッタ!
後は同じものの為にFGザクを二つ潰すのも何なので複製して使っています…今思うと、別にFG2つ潰してもよかったかも(笑)。
後はマフラーをラジエータ風にしたぐらい…。
塗装は、デザートイエローベースでドライブラシとウェザリング等でガンガンやりました…何かマゼラトップとマゼラベースの色味が違う感じが(泣)。
これが自分の今の実力としっかり受け止め、後に続きたいと思います。
まぁやりたい事は何とか出来たので自分的には満足してます…。
後、私のマゼラシリーズは、車体前部の機関銃部分と、マゼラトップ部分が共通なので、好きに組み変えられたりします(笑)。
【多脚マゼラ】
 戦場を地上から宇宙へと移した一年戦争中盤…ここアフリカ戦線ではMSの稼働率は低下しっぱなしであった。
 戦いは膠着し、ゲリラ戦の様相をていして来たものの、戦い自体はそう多くはない…だが、貴重な消耗品であるMSのパーツは補給線が伸びきった現状では豊潤にある訳ではなく、又砂と言う大敵が常に被害を拡大させて行った。
 事実この頃のMSの損傷の一番多い部分は脚であり、そのためにザクタンクという上半身をマゼラベースに固定する物が生まれ、有効に活用されていた。
 しかし、共食い修理で喰い潰された部品やジャンクと化したパーツもまだ使えるところが無い訳では無かった…中期後半になると当初からの06CやFのパーツは、機種交換等により余り始めたのだ…というより破損するパーツがほとんど決まっているので、それ以外のパーツは余ったと言う状態であるが。
 戦争中期後半…アフリカ戦線では連邦が量・質共に上回り出し、アフリカ方面軍はこれに対抗すべく各種兵器のパワーアップが頻繁に行われ、この【多脚マゼラ】もその中の一つとして試作が行われた。
 マゼラを多脚化する意味があるのか…当初からこのような反論は多かった。
 余り出した06の脚部パーツを流用するとはいえ、1機のマゼラに2機分の06の脚パーツを使う必要があるのか…というのが主な理由だ。
 また、多脚化してもキャタピラよりスピードが落ちるであろう事は明白であったし、ザクより低いとは言え元のマゼラアタックよりも車高が高くなってしまうのだ。
 そんな反論も多かったが、結局試作は行われた…それは、車輪やキャタピラには出来て脚に出来る動き…横方向へのステップや瞬時の瞬発力をテストする意味合いがあったからと言われている。
 多脚化への改造はまず、ガスタービンエンジンをザクの反応炉に換装する事から始められた…いかなガスタービンエンジンも、4本の足を動かす程の出力はなかったからだ。
 結果、マフラーは従来のマゼラのものから主に冷却をメインとした物になった為、インテーク式のラジエータに換装されている。
 出力問題を解決後はいいよいよ脚を取り付けることとなった。
 脛から下は06のパーツを流用し、太股部分は結局新たなパーツを作らざるを得なかった……06の戦闘被害以外で破損が集中するのは胴体と脚を接続し俊敏に動かす関節がある太股部分であり、この時期のパーツも不足していたためである…また、上に乗っかった胴体を支える太股の関節と、横に並んだ胴体を支える多脚マゼラの脚では、負荷のかかり方や動かし方が違いすぎ、結局新規の関節を必要としたからである。
 いろいろと難航した物の、作業員は砂漠に住むトカゲを参考にして完成させたという。
 こうして多脚部分はは完成し、同時期に行われていた『マゼラアタックの武装部分のモジュール化構想』が行われていた胴体部分も改良が終了…こうして多脚マゼラは完成した。
 結局、テストの結果は良くは無かった…360度どの方向にも動ける運動性や俊敏性は予定をクリアできた物の、最大歩行速度は予定の半分以下…06の1/3以下しか出なかったのだ。
 これを受け、足の裏に車輪をつけて直進速度を稼ぐ試みも行われたが、砂漠ではほとんど役に立たなかったと言う。
 こうして企画倒れのレッテルを貼られた多脚マゼラであったが、戦力不足から戦場に登場した時、思わぬ活躍を見せる…。
 それは、ほぼ最終防衛ラインである市街地とHLV打ち上げ基地の防衛線においてであった…その戦場は、多少の瓦礫は有ったにせよ、硬いコンクリートだったのである…しかも最大の欠点だった速度の問題は、防衛戦であるので余り移動する必要もなかったので、戦力にはまったく影響しなかった。
 むしろ4脚で自由な方向に高い瞬発力で移動できる分、通常のマゼラよりも活躍できたという。
 『マゼラアタックの武装部分のモジュール化構想』により、従来のマゼラトップや対空用ターレットを搭載し、防衛千の最期の戦力の一つとして活躍したという…この戦いでMS4機と戦車12台を破壊したとの記録も残っているが、正しいかどうかは判らない。
 だが最終的には、航空攻撃で破壊された事が連邦軍の空軍パイロットのガンカメラの記録からはっきりしている。
 結局、これに続く多脚メカがなかったことから多脚メカの系譜は潰えたと言えよう…遠い未来、動物型4脚メカでも出来ない限りは……。


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