『MSM−04F:アッガイ』   [ガンプラ:スケール 1/144]
[製作過程]


3面写真
 
←は前後の俯瞰、→左右の向き。 カーソルを載せると向き変更

カーソルを乗せた時の写真で取り忘れたアングルがあるのでその内差し替えます
名シーン再現:「ジャブローで散りヤ!」(笑)

【製作】
頭部の切断、可動  形状は悪く無いけど何か違和感が…そう、首の取り付け角度があまりにも垂直中心に直角すぎる!
 と言う訳で切り離し、頭部は頭部で接着…某WAVEのSタンクM辺りを持ってきて首内部に接着…関節隠しとして、その内部を上げ底にしていい感じの部分で接続用の穴を空けておく。
 また、胴体内部に3mmのポリキャップを埋め込んだ同じ穴を明けてある5mm角棒を前後方向に接着剤とアルテコSSPで接着固定。
 そこに3mm丸棒にボールジョイントのダブルを接続したものを刺し、それで頭部と接続。
 ダブルのボールジョイントなので微妙な角度調整も可能で上向いたり首を前に突き出したり左右を向く等のアクションが楽しめます。
 ……まぁ、アッガイのモノアイは全周型なので首が動く事に意味が有るのか…むしろ防水や対弾性で逆に脆弱になる気がしますので旧キットで正しいのかもしれませんが、まぁ表情が付いたほうが見栄えがするからと言うことで。
くちばし(?)の逆付け  これは旧キットアッガイ(まぁアッガイは旧キットしかないのでわざわざ旧とつける必要も無い気がしますが)ではポピュラーな簡単改造で、上向きなくちばしを下向きに調整するものです…逆に接着するだけですが。
 隙間とか出来たのでアルテコのSSPで隙間を埋め整形しておきました。
胴体の幅詰め  旧キットは俺的に太い…太すぎる。
 と、言う訳でダイエットを敢行…まず前後の張り合わせ面で下方向股間に向かってクサビ状に幅詰めて接着…大体前後とも3mmぐらい詰めました。
 ついでに肩と股関節のアーマーは作業し易いように切断しておきます…どうせ別パーツ化する気でしたし。
 それで接着ですが、強度を持たせる為にも接続面の裏側に5mm角棒を接着しております。
 この5mm角棒は穴を空けて、腕の接続と股間アーマーの接続にも利用します。
 また、股間部と腹の中央辺りには前後に連なる5mmプラ角棒が接着されていて、それぞれ股間ボールジョイントと首の接続棒を接続するようになっています。
 あと、首を切り取ったらかなりの大穴になりましたので、プラ板で裏を塞ぎ、段差にもプラ板を詰めてからもりもり君で埋めて整形しました。
肘関節の蛇腹関節稼動肢の再現  最大の見せ場です!(地味だが…)
 エバグリーン社製の12.5mmぐらいのプラパイプを、底面が4mmぐらいになるようにクザビ状に切り出したものをたくさん用意します。
 それを同じ方向に整形、接着してゆくと、円形で蛇腹っぽいパーツになりますのでそれにポリパーツを仕込みます。
 ポリパーツをなるべく小さくしないと蛇腹関節に収まりませんし、上腕と下椀どちらにも仕込まないと行けません…上腕は蛇腹関節から伸びた3mmプラ丸棒の受け用3mmポリキャップを仕込んだ5mmプラ角棒、下椀はポリキャップを下椀に穴空けてプラ板を刺してそのプラ板でポリキャップを挟んで、刺しこんだ穴等をアルテコのSSPで整形しました。
 上手く行けば、伸ばした時は蛇腹関節が腕の中に収まり、曲げた時に蛇腹関節が現れるものになります…詳しくは製作途中を見てください。
 とにかく、これを試したいゆえにこのアッガイを作ったも同様、こう書くとあっさりしてますが、ここに至るまでは数年にも及ぶ試行錯誤、失敗とチャレンジ、トライ&エラーの連続でした…。
 ……まぁ、苦労した割りには地味ですが、大満足。
肩アーマー分離  胴体から切り離しておき、接着…固定が面倒だったので裏にプラ板を接着して、腕の接続時に挟む事にします。
 裏に接着したプラ板と肩アーマーの段差はアルテコのSSPで埋めて整形しております。
脚部の幅詰め  詰めに詰めまくりました…ちょっと詰め過ぎかもと少々後悔していますが(汗)。
 太股は接着面を片側の上部を3mmぐらい幅詰めし接着…完全乾燥後に前後ぶった切ってを上部に向かってクザビ状に3mmぐらい幅詰め…縦横に切ったので隙間をきちんと埋められなくて随分苦労しました…。
 内部に5mmのプラ角棒を左右に0.5mmプラ板で幅増ししたものを入れ、膝側には接続用に2mm、股関節側には3mmの接続用穴を空けておいて真ん中辺りに固定…膝部分は3mmちょい大き目に窪みを広げています。
 脛も接着面で片側の上部を3mmぐらい幅詰めし、本来の接続用穴を2mmに拡張してから2mmのプラ丸棒を挿してそこに2mmサイズのT字ポリパーツを適当に短く斬って通しておきます。
 足首方向はくり貫いて5mmプラ棒を通し、足首接続用のボールジョイントの凸を仕込んでおきます。
足首のボールジョイント接続  足首自体は特に手を加えず、5mmプラ角棒を接着してそこにボールジョイントの凹を固定しておきます。
 これで接地はかなり調整できるようになりました。
膝関節新造  先ほど述べたように胴体部の股間部に通した5mmプラ角棒にボールジョイント凹みを付け、先ほどの太股にボールジョイントの凸を取り付けました。
 これでそれなりに動く股間が出来ました…足と胴体を繋ぐ部分なので、結構きつめに調整してあります…おかげでポーズ付けも硬くて大変です(笑)。
股関節アーマーの分離  切り出した股間アーマーをそのままではのっぺりしすぎるのでもっと鋭く鋭角に…大体半分ぐらいにして固定。
 そのままでは薄いので、裏にもりもり君を盛って置き、1mmの真鍮線2本を指して接続用にしておきます。
 先ほど述べたように胴体部の接続面の補強の5mmプラ棒に、同じ間隔の1mmの穴を開けて接続させます。
 股間アーマーは太股と干渉する部分なので、裏側にシリコンゴムで型取りした時に出来た薄いゴムを貼り付け、太股の塗装の皮膜が削れるのを防いでいます。
バックパックのディティールUP  下部の推進機の所は水中機動用のウォータージェット言うことにして、キットのバーニャから市販の8mmの丸ノズルに取替え、このままでは大きいので8mmのプラパイプを削ってバックパックの傾斜に合うようにしてアルテコのSSPで整形します。
 で、0.3mmのプラ板で直径8mmの円を切り出し中央に3mmの穴を空け、6分割して8mmのプラパイプの中に納めます…無論8mmの丸ノズルは外円が8mmなのでは入りませんが、そこは重ねてなんとか納めます…こうすると重なりが水流用のスクリューっぽく見えるので大成功です(笑)。
 乾燥後に中心に3mmの穴を空け、先っぽを削った3mmのプラ丸棒を差し込んでやってそれっぽく見せます。
 上部は黒く塗ってその上に金網上の物を貼り付け、水の取り込み口っぽくしました。
 …背中に水流用のフィンを付けようかとも思いましたが、いまいちに合わなかったので没。
 そうなるとバックパックのディティールが寂しい気もしますが…ここにゴテゴテ付けても水中の抵抗を増やすだけって気がしますし、垂直発射型ミサイルを付けるのもウォータージェットがあるのでおかしい気がするし大体アッガイにそんな気の効いた物付いてないと思うので、そのままにしました。
塗装  サフェーサーをスプレーで吹き、傷を見つけては埋めてまた塗って…を繰り返してから塗装開始。
 本体の真ん中と襟回り、くるぶしの丸、そしてバックパックのマスキングは結構苦労しました…特にバックパックやくるぶしの丸は別パーツの方が楽だったかもとちょっと後悔…次があるなら分割するかも。
 本体の薄い茶色は…前回作ったアッグガイの残りなのでもはや不明。
 濃い茶色は…フラットブラウンにブラックを混ぜたと思います。
 灰色はニュートラルグレイそのまま、関節の黒っぽいのは昔作ったガンダムMK2の本体色なのでどうやって作ったか既に不明。
 上気は全てタミヤのアクリルカラーです。
 これらをエアブラシで塗り、乾燥時間をしっかりと取り(放置していただけとも言う(汗))、マスキング等によるはみ出しや塗れてない部分を筆でリタッチ。
 その後艶ありクリアーでつやつやにコーティング…結構厚く吹いたと思います…俺にしては。
 その後モノアイレール部分はタミヤのエナメルのフラットブラックを筆塗りしました。
墨入れ&ウェザリング等  第一次ウェザリングは、墨入れと全体的なウェザリングを同時にします。
 エナメルのフラットブラックとフラットアース辺りを1:1で混ぜ、エナメルによるクラックを避ける為にペトロールで7〜8倍ぐらいに薄めて平筆で全体にじゃばじゃばと筆塗り…ちょっと乾いた所で塗料の入ってない凹んだ部分にもう一度流し込むように塗り、乾燥させます。
 エナメルの浸透圧は思った以上に凄いので、油断するとすぐクラックしてしまいマス…それを防ぐ為にも心持ち厚くクリアーを吹いた訳です。
 多分1時間ぐらいで次の作業には入れると思うのですが…そのまま数日放置(汗)。
 下手にがっちり固まると拭き取りが大変なのでさっさとやった方がいいかと思います…流れて溜まった部分が固まった所は拭き取り大変でした。
 そして今度もペトロールを含ませた筆や綿棒や先の尖った綿棒やティッシュで拭き取っていきます……凹んだ部分の墨入れ部分はもちろん、使い古したアッガイの予定ですので、水汚れっぽく残して拭き取っていきます。
 いい感じで満足したら一度つや消しクリアーを吹いておきます。
 それが乾燥したら第二次ウェザリングです…薄めたニュートラルグレイを全体的にドライブラシしてやり、メリハリを付けます…今思うとアッガイの本体色はブラウン系なので、ブラウン系の明るい奴でやれば良かったかも…既にアフターカーニバルなのですが(汗)。
 最後に襟部分にちょっととバックパックの上部の水取入れ口からバックパックに掛けて錆び的な垂れ薄めたエナメルのレッドブラウンで流し、足回りをフラットアースでドライブラシしてやり、もう一度つや消しクリアーしました。
 バックパックの流しは失敗しましたかね…第一次ウェザリングまで消えてしまった上に上手く流れた感じになって無いかも…第一次ウェザリングのつや消しクリアーが不十分だったか、塗装時にそれが剥がれてしまったのか…。
モノアイ  裏側に銀色のシール(他のHGUCキットのシールの端っこ)に市販のピンクのモノアイを貼り付けて艶有りクリアー吹いたモノアイを貼り付けてました。  

・設定
 地球侵攻作戦を実行したヂヲン軍は、モビルスーツ(=MS)という新兵器をこの方面に対しても大量に導入した。
 そしてMSは、地球のあらゆる場所で地球連邦軍を打ち破ったが…それは水中も例外ではなかった。
 ヂヲン軍は地球侵攻作戦前から水中用MSに対しては研究を行っていたらしい…海洋コロニーで水中用ザクの実験を行っていたとの話しもある。
 そして本格的に地球に侵攻…キャリフォルニアベースをほぼ無傷で手に入れたことにより、その研究は急速に進んだと言う。
 MS−06M改めMSM−01“水中用ザク”は2タイプあり、ほぼ実験機体の域を出なかったが、後に実戦にも参加したらしい…その結果を元にMSM−03“ゴック”が完成…これはツィマッド社が開発を行い完成させた機体で、水中の水圧に耐えられるだけの重装甲と、水冷により高出力のジェネレータを搭載した為に高出力でフレキシブルアームから繰り出されるアイアンネイルは艦艇の装甲を軽々と引き裂くパワーを持ち、さらにMS単体ではヂヲン軍初のビーム兵器の搭載まで果たしたのである。
 …が、問題が無かった訳では無い…水中では高機動、高出力ではあってもその自重から地上では鈍重であり、また水冷のジェネレータは地上でも冷却用の水をバラストタンク内に入れておかなければならず、そのために地上での行動時間も限られ、さらに重装甲や水冷ジェネレータ、メガ粒子砲にフレキシブルアーム、それらをまとめた為に重量級となってしまった機体は生産コストが高く、また整備にも手がかかる物となってしまったのである。
 これに対してヂオン軍は、ゴッグのブラッシュアップはMSM−07“ズゴック”に任せ、搭載火器や性能は2の次でも小型軽量で量産性の高い水陸両用MSの開発をMS開発の元祖であるジオニック社に発注したのである。
 これは、ゴック、ズゴックの開発を新参のツィマッド社に奪われ、局地専用重MS“ドム”が量産されるに至り、MS市場の独占を狙うジオニック社としても望む所であった。
 …が、開発は難航したらしい。
 特にノウハウのない水流用ウォータージェット等は、政治的圧力により強引にデータを奪ったとも言われている。
 それでも問題は山積みであった…特に水圧の問題は、一定以上の装甲を水中用MSに与えなければならず、それによって重量が増加した場合は水中はまだしも地上での運動性能が悪化し、それを補うには高出力のジェネレータを搭載するしかなく、その為にさらに機体重量が増加してしまと言う悪循環に陥ったのである。
 こうなると安価で小型軽量と言う当初の要求からひたすら外れてしまう…この問題にジオニックの技術者が出した解答は…なんとザクに搭載しているジェネレータを二機搭載すると言う、まさにコロンブスの卵的発想であった!
 この発想は大いに成功し、ジェネレータが2機あってもザクのジェネレータであり、整備もし易く部品にも困らず、また高出力を必要としない水中では片方だけでも十分可動出来たのである…そしてこれは思わぬ効果を生んだ。
 ザクのジェネレータでは他の水中用MSに比べ、静穏性が高く発熱量は低く隠匿性が高いのである…これをより有効に発揮させる為、量産型ではレーダー波を吸収分散する塗装や放熱性の更なる低下によるステレス製を加味されたと言う。
 この結果、アッガイはさらに数名のパイロット以外の乗員の搭載が可能なようにされ、特殊工作任務に使用する潜入輸送MSと言う、後にも先にも例の無いMSとなったのである。
 また、水圧に十分耐えられる程度の装甲であり水中用MSとしては軽量で、ザクのジェネレータ2つ分の高出力も相成って地上での機動力も高性能であったようだ。
 数少ない戦中のアッガイの記録に、ジャブローに潜入したアッガイが脱出する有名な画像がある…この時のアッガイは洞窟内でジャンプ…天井に伸ばしたフレキシブルアームを軸にうんていを行う子供か木々を渡る猿のように機体を振って奥へと機動しているのである。
 ゴックでは考えられない機動であり、また地上用でもザクやドムでは考えられない機動である…地上の局地専用に特化したグフであれば可能かも知れないが、これを水陸両用MSで行う事自体が驚異的な運動性能を有していると思われる。
 事実、対MS戦に関しても、多くの連邦軍のGMパイロットがその動物的な動きと予想不能な高機動に苦戦したと証言している。
 余談であるが、先ほどのジャブローを脱出したアッガイ隊は、連邦の白い悪魔ことR×-78に全機が撃破されている…これはアッガイが弱いと言うよりは、R×-78が突出していると言うべきであろう。

 また、武装も考えられた物になっている。
 固定武装として、頭部に4連装105mmマシンガンが装備されている…これは水中では使えないものの、上陸作戦で最初に水上に出る部分がどこかを考えれば合理的であり、また火力的にも一昔前のMS-05が使用していたマシンガンクラスを4本束ね、十分な威力といえよう。
 他にも椀部に武装が施されているが、これには諸説がある。
 腕部分にある6つの凸みは6連装マシンガン、アイアンネイルのいずれかであり、椀部が肘関節からフレキシブルアームで収縮し、椀部中央部に砲口がありここにはグレネードランチャーが装備されていたと言う。
 だが戦中の記録画像を見る限り、どちらでもあり、どちらでも無いのだ…この事から、アッガイの椀部には数種類のタイプがあったと思われる。
 この辺りは終戦のドサクサで多くの資料が焼失し、腕部の6つの凸みが6連装マシンガンかアイアンネイルなのか、それとも両方なのであるかは判っていない。
 6連装マシンガンの場合はここは水中用のカバーであり、潜行時にはここが閉じて銃口を保護し、射撃時にはここが開いて射撃を行ったのであろう…。
 残念ながらこれは推察である…数少ないアッガイを撮影した戦中の記録映像では、アッガイが椀部の6連装マシンガンの射撃時は激しいマズルフラッシュで確認できないのである。
 アイアンネイルの場合、この凸みはその先端部であろう…椀部と同等程度の長さのアイアンネイルがここから収縮・開閉し、肘関節部にあるフレキシブルアームの収縮を利用すればかなりの破壊力を有している。
 ジャブローに潜入したアッガイの映像では、両方の椀部から6連装マシンガンを射撃し、明らかに同機がアイアンネイルを使用している映像資料もある。
 このことから、6連装マシンガンとアイアンネイル&フレキシブルアーム両用の高級タイプもあったと思われる。
 この場合は椀部の武装は6連装マシンガンとアイアンネイルが互い違いに内蔵され、使用する場合は椀部先端部が回転し、どちらかの使用に合わせるものと思われる。
 椀部中央部はたいていの場合グレネードランチャーであり、広範囲への攻撃が可能で数タイプの弾を発射可能で、曲射も使用可能なグレネードランチャーは合理的な判断だといえる。
 ジャブローに潜入したアッガイの映像でも、曲線を描く砲弾が確認されるのでほぼ間違い無いであろう…この椀部のグレネードランチャーの口径ははっきりしていない。
 後期に椀部中央部にある砲口がビーム砲になっていたという報告があるものの、果して2つ積んだとは言えザクのジェネレータでビーム兵器は可能だったのであろうか?
 ザクのジェネレータが2と言う事は、逆に言えばザクの2倍の出力があるということである。
 この場合、資料によればザクのジェネレータ出力は899kw、R×ー78でも1380kwであり、ザクのジェネレータを2倍すれば1798(資料ではアッガイは1870ともある)kwとゴッグの1740kw以上、ジェネレータ出力で言えば十分可能だったのでは無いかと推察される…ちなみにズゴッグは2480kw、ズゴックの椀部に搭載されているビーム砲クラスは不可能であろうが、低出力な物であれば可能であったのではないだろうか。
 ただ、開発された時期を考えればゴッグのメガ粒子砲がたいした性能だった訳ではなく、それを小型化して椀部に搭載したとすればやはり低出力であった事は否めないであろう。
 これらの事から腕の装備は
1:腕の6つの凸はカバーで、
  開けたらマシンガン
  (フレキシブルアーム無し)
2:腕の6つの凸はクロー
 
 (フレキシブルアーム有り)
3:クローとマシンガン両方
 
 (フレキシブルアーム有り)
4:1の中央にグレネードランチャー
5:2の中央にグレネードランチャー
6:3の中央にグレネードランチャー
7:1の中央に低出力ビーム
8:2の中央に低出力ビーム
9:3の中央に低出力ビーム

 の9種類があったと思われる…性能的に言えば6と9を左右に装備するのがいいのであろうが、全機がこれを行った場合コストや整備にかなりの負担が懸かる事が予想される為、実部隊では左に2か3、右に4か7と言う装備が多かったと思われる。

 頭部の4連装マシンガンと、椀部の6連装マシンガン、アイアンネイルとグレネードランチャーか低出力ビーム砲…これは果して火力は高い方といえるであろうか?
 頭部の4連装とは言え105mmマシンガンはザクでは既に旧式化した装備であり、椀部の6連装マシンガンもそれ並かもっと小口径と思われる…それらを纏めて射撃したとしても、一定以上の装甲…特にMSに対しては効果は低い。
 また椀部のグレネードランチャーも榴弾や弱装甲や対人が主であり、それ以外はナパームやスモーク…対装甲兵器としてはHEATも考えられるが、目標がMSの場合それら弾速の遅いのが普通の装備が役に立つとは思えない。
 低出力ビームに間してはこの中では一番威力があったであろう…しかし名前が示す通りそれほど威力があるとは考えられず、GMのビームスプレーガンと同等かそれ以下であったと推察される。
 このようにアッガイの武装は貧弱で、大戦後期の対MS戦闘では役に立たなかったと思われる…が、アッガイの装備はこれで十分であったといえよう。
 アッガイが開発された時期は連邦軍のMSは出現しておらず、対抗目標は装甲車両や湾岸砲台、トーチカに限定されていたのであり、これらを攻撃すると考えればアッガイの武装は十分なものであったといえよう。
 また、アッガイは低コストの軽水中用MS…その静寂性と隠密性、そして少数の人員を輸送できる特性を生かした運用法を考えるべきであり、対MS戦闘を考えるMSではない…むしろ対MS戦は行うべきではなく、遭遇した場合はその武装でかく乱、威嚇を行い、その優れた機動力で速やかに脱出するのが正しい運用法なのである。


 左の写真は、所属不明のアッガイである。
 大戦後にアフリカで連邦軍に鹵獲されたものであるが、その機体の汚れからかなりの老兵である事が覗える。
 大概のアッガイがそうであるように、このアッガイも主に特殊任務に使用されていたと思われ、部隊やナンバーを示すマーキングは施されていない。
 ちなみに両腕の武装は、両方とも6連装マシンガン(フレキシブルアーム無し)であり、逆に珍しいタイプといえよう…これは大戦後期、補給も途絶えがちなこの機隊を使用していた部隊が整備に手間のかかるフレキシブルアームを嫌ったか、すでに部品が枯渇しフレキシブルアームを装備できない状態であったのであろう。

 鹵獲場所は地中海とされ、この近隣に展開していたヂヲン軍水中部隊は数多いが、このアッガイは主に特殊工作を行っていたとされる『フライフィッシュ隊』と思われる。
 部隊マークは羽の生えた魚(コミック化された鮭)であるが、劣勢に傾いた大戦後期は目立つマーキグやナンバリングは塗り潰されていた。
 この部隊は地中海とカスピ海近辺で特殊工作を行っていた部隊で、湾岸や河側に対しての工作員の輸送やMSを使用しての強襲、工作を行っていたとされ、ユーコン級潜水艦1、MSが数機と他が配備されていたといわれる。
 この部隊が有名なのは、アッガイとドダイを運用していた点であり、水中用MSをドダイで輸送する発想は他には無く、部隊名通り空に海に縦横無尽に活動範囲を広げていたようだ。
 また、オデッサで敗北したヂヲン部隊を可能な限り回収に勤めたと言われており、この撤退作戦ではアッガイもドダイも十分な働きをし、この部隊だけで1万名近くの将兵とグフを含むMS数機を回収しアフリカへと輸送し、アフリカでの戦闘で少なくない功績を残す事になったと言われる。
 大戦後期には地中海からインド洋に活動拠点を移し、東南アジアや濠太剌利大陸からアフリカ大陸へのジオン部隊撤退をサポートしたと言われている。
 『フライフィッシュ隊』が全滅や投降した記録は無く、戦後も地下に潜り長きに渡ってゲリラ活動を続けていたと言われ、0088年の第一次アクシズ戦争時、アフリカの海岸で羽根の付いた魚のマークが付いた水中用ザク(連邦軍から奪取したマリンハイザックの改修と思われる)を目撃したと言う証言があり、この部隊が長期に渡って戦い続けていた証拠とされている。




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