『RMS−106“ハイザック”(偽ガンダムMK2)』   [ガンプラ:スケール 1/144]
[製作記]










【製作】
頭部  今回の山場と言える工作。
 内部をくり貫いてモノアイ稼働するように内部パーツを製作。
 後は口や後ろの動力パイプの受け口を切り取ってMK2風のフェイスを入れ、舌みたいなパーツは赤いランナーから削り出し。
 トサカもプラ板などで作り、アンテナに種のラスボス的MSのブロン何とかから奪って薄く尖らせつつ、赤いデコパーツはMK2から奪って取り付けます。
 モノアイはいつもの手芸だかネイルだかの物の後ろに真ちゅう線で補強した2mmのプラ棒を接着し、内部の円筒パーツに穴を開けてはめ込む仕組み…モノアイの中心に何か表情を付けたかったので穴を空けています。
腕部  ショルダーアーマーに一部を斬り欠いておいてプラ板を貼り、プラ板の箱組みで作ったスラスターを付ける感じで整形。
 穴埋めたり丸一パーツを市販の物にしたり、スラスターっポイパーツを付けたり。
 スラスターっポイパーツは普通の長方形の物の下側を切って無理矢理プラ板を挟んで接着し、台形にしました。
 後は胴体から繋がる動力パイプの辺りを削除し、手首の関節隠しを作ってやったぐらいです。
胴体部  色変えするコクピットハッチは思い切って切り取って別パーツに、マスキングするぐらいなら工作でカバーです(笑)。
 首周りにプラ材で作った襟っぽいパーツをつけるので咽元をなだらかに整形し、それが収まるように首の関節位置を後ろにずらしておきます。
背部  バックパックはMK2の物を使用。
 ビームサーベルはZ武器セットのハイザック用BSを使いましたが、ここは本来角型のBS用の凸があるので切り落とし、BSの先端に穴を空けておいて真ちゅう線を刺してそこで抜き差しできるようにしてあります。
腰部  フロントアーマーをMK2っポイ物を自作して取り付けます。
 また後ろ腰にバズーガラッチを自作、モビルスプリングで閉じるようになっているのでバズーガを挟んでも落ちません。
脚部  いつぞや作ったMK2に脚部の追加ブースターを奪われているので、それっぽい設定をでっち上げていらないと言う事にしてます(笑)。
 だから実際は外側に丸いふくらみが来るように、左右のパーツを逆にしていたりします。
武装  基本的に存在する物を持ってきた程度、バズーガ、頭部バルカンポッド、シールドはHGUCガンダムMK2、ビームライフルとミサイルポッドはZ武器セットから。
 マラサイとかが使っていたビームライフルはエネルギーパックをシールドから切り取って整形した物に交換し、指が入らないのでトリガーガードを切り取ってハンドガードに拡大しました。
 後シールドは腕にぴったりくっついている方が好みなので、基部を薄くしました。
塗装  本体の白っぽい緑は色々と調合したのでよく覚えてませんが、前に作ったザク用の微妙な緑を更に白くしたような……。
 本体の黒っぽいのは前に作ったMK2の物をそのまま使用。
 後の赤とか黄色とかは原色のまま、灰色部分はダークグレイ+スカイグレイ。
 墨入れはブラックグリーン+ブラックをエナメルで流し込み、スラスターみたいな穴はイエロー。
 カメラっぽい部分はメタルグリーンのシール、ちなみにバックパックのノズルの上の赤いのもメタルレッドのシール。
 シールは水転写デカールを市販のいくつかの物等から適当にチョイス、シールドのティターンズマークはMGのドライでカールを拝借。
 これらの後にパステルでウェザリングと、ドライブラシをちょこちょこ掛けた後でクリアー。

【設定】
 RMS−106、ハイザックは戦後のジオン系技術と連邦系技術が融合したようなMSであった。
 開発元はアナハイム・エレクトロニクス社(AE社)であり、これはAE社が一年戦後、グラナダのジオン系技術者を設備ごと独占的に吸収できた事にも由来するが、これには戦後経済復興特例法の恩恵と月面経済界のドン、メラニー=ヒュー=カーバインの政治的手腕による物と言われているが定かではない。
 これらにより地球圏最大のMS製造メーカーとなったAE社は、連邦軍がU.C.0084年頃RGM−79の代替機の開発を計画した頃にMS−11やMS−06R2等を参考にしつつこのハイザックの前身であるRX−106(もしくはYRMS-106)を完成させたと言われている。
 このRX−106はジオン系と連邦系技術を一つ一つマッチングさせながら融合する用に開発させる必要があり開発には長い時間が掛けられたが、そのかいあってそれまでのGMやゲルググ等のMSを超える性能を持ったMSとして完成した。
 このRX−106は戦後初の大量配備となる為生産ラインの調整もあり試作として少数生産され、その多くは当時連邦軍内で大きな発言権を持つティターンズに数多く配備されたと言う。
 その後各部をリファインして性能を更に高めた量産モデルがRMS−106、ハイザックである。
 だがU.C.0083年のデラーズ紛争以来AE社と連邦軍上層部等の癒着問題の表面化や関係悪化により横槍が入り、MSの命でもあるメインジェネレータを当初からの予定されたAE社製の物ではなく、タキム社製の物に変更せざるを得なくなってしまったのだ。
 タキム社とはRX−78のジェネレータを製造した老舗であったが、この時代は既に斜陽を迎えておりその性能は当初予定されたものより低く、また生産ライン完成後のメインジェネレータ変更による混乱、機体とジェネレータの相性の悪さ等によりRMS−106はビーム兵器を2種類ドライブできないMSになってしまったのである。
 しかしそれ以外…高い運動性や全ての兵装がオプションで装備の変更でさまざまなオプションに対応できる多様性等や、量産期としては初めて全天周囲モニター・リニアシートを標準化した等、運用のし易さもあり次第に数を増し、RMS-106CS(通称隠れハイザック)やRMS-119(アイザック)、腕部をより安易なMS−06の物に換装してメンテナンス製を高めたエアーズシティモデル等の改造も施され、数多く配備されたのである。
 
 時にU.C.0086、ジオン残党軍やエゥーゴ等との戦いが激しさを増す中、ティターンズは自らの先導でRX−178を開発……そのデータをフィードバックして能力が劣りつつあるRMS−106をブラッシュUP仕様とする計画がティターンズ主導の中AE社で開始された。
 まずは問題となっていたジェネレータを本来のAE社製に戻し、さらに強化する事になった。
 これによりビーム兵器の複数ドライブが可能となり、また運動性向上にバックパックをRX−178の物を更に推力を強化した物を搭載し、その為脚部の追加スラスターユニットを排除しても運動性は更に強化された。
 また機体内部も見直され、特に腕部には一部ムーバルフレームの概念を取り入れる事により外部に露出していた動力パイプを排除できたのである。
 武装は当時RMS−106やRMS−108で使用されていたビームライフルが一部ハンドガードなどを修正して使われ、またEパックはRX−178の物に変更されているが、これが何故変更されたかは詳しくは判っていない……一部にはティターンズや連邦軍が将来RX−178を量産化する計画がありその為の布石とも言われている。
 これ以外の武装はRMS−106やRX−178と同じ物を使用する事になっている…これはRMS−106やRX−178の装備の汎用性の高さを示す物であった。
 
 こうしてこのRMS−106ブラッシュUP計画機(当時実験機であった為に正式な形式番号は無く、ただ“改”とか“Hiハイザック”等と呼ばれていた)はさまざまなレコードを塗り替えていった頃、グリーンオアシス事件が発生…エゥーゴにRX−178が結果的に3機共奪われる事件が発生し、これを機にエゥーゴとの戦いが一層激化したのである。
 これによりティターンズはより戦闘力の更なる強化が必要となり、その訓練や訓練部隊もまた強化せざるを得なかった。
 こうしてRMS−106ブラッシュUP計画機はティターンズのアグレッサー(“Aggressor”とは軍の演習・訓練において敵部隊をシミュレートする役割を持った専門部隊の事―wikiより―)に配備される事となった。
 アグレッサー機にするに当たり、今やエゥーゴのフラッグMS的になってしまったRX−178に頭部を似せる事となり改装が行われた……これはブラッシュUP化で既に頭部の動力パイプが不要となっていたのですんなりと行き、フロントスカートや塗装も似た物に塗り替えられた為に一見して見間違えるパイロットが続出したと言う。
 ただ詳細を見ればその違いは一目瞭然であり、また塗装もハイザックと同じグリーンカラーの上に質の悪いホワイトを吹いただけの物であった為グリーンがかった白になってしまった。
 質の悪い塗料を使ったのはアグレッサー機であるために常に目立つように塗装をする為で、毎回新しく塗装するなら質の悪い物で十分とされたからである。
 このアグレッサー隊はRMS−106ブラッシュUP計画機をガンダムMK2風にした物1機と、リックディアス風に外装を整えた物2機により運用されていたと言う…この頃このRMS−106ブラッシュUP計画機ガンダムMK2風改装機は偽ガンダムMK2等と呼ばれていたが、シールドの“AG1”はアグレッサー1号機の事である。
 こうして連邦軍のエリート部隊であるティターンズを更に鍛え上げるアグレッサーであったが、エゥーゴ、アクシズとの三つ巴の戦いで実戦に出る事となり、装備MSはそのままで戦場に出たと言われている。
 当時のエゥーゴには「味方に攻撃された」「MK2に撃墜された」等の証言もあり、この部隊がそれなりの戦果を上げた事が推察される。
 結局エゥーゴのメイルシュトローム作戦で全機破壊され、このアグレッサーとパイロットは壊滅したと記録にはある。

※この文章はあくまで公式でもなんでも無い私的な妄想です。

【感想】
 いやはや、ようやく完成したって感じ。
 完璧を求めたらなかなか完成しなかったであろう偽ハイザックですが、今の自分の真の実力はこんなものだと知らしめる為には手を引いてここで終えるのも手と思い無理矢理終わらせたって感じ。
 なにせ腰痛を悪化させて簡単に作る筈の物が、約半年不自由な生活で長々と完成できませんでしたからね……なんにせよ終わったと思える事でほっとしたって言うかなんと言うか。
 モノアイガンダムと言える物が作りたくって作った一品、贋物臭さが伝われば成功だと思います(笑)。


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