『MS−09R-R1“試作式高機動型リック・ドム”』   [ガンプラ:スケール 1/144]

UC−39.07.07 そろそろドム追い上げ

 さてさて、そんな訳で今月末には久々の参加のGXGの締め切りがあるのですが、余り進んでなかったのでそろそろ追い上げに入りますよ!
 なんせモンハン2とかモンハン2とかモンハン2とかモンハン2とかやってましたからね!(笑)

 つー訳でHGUCドムの近況です…公開当時にインパクト〜ふははははは〜! があるように当たり障りが余り無い部分だけですがね…ふふふ。
 まずは脚の膝関節の後ハメ工作の辺りを。
 このキット、普通に組んでく分には合わせ目もほとんど目立たなくいい感じなんですが、塗装をして工作もしようとすると唯一膝の二重関節部分ははめ込みなので芳しくありません。
 しかしこの軸をずらして可動範囲を広げた関節軸の位置は素晴らしい構造なので、なるべくそのまま生かしたいです…膝関節部分のパーツをいじくればよかったのでしょうが、気が付く前に接着してしまったのでどうしようもありません(汗)。
 そこでムサシは考えた…という訳でピンを後ハメすれば何とかなると思い立った訳です。
 二重関節の軸の太さは4mm、手持ちのプラ丸棒ではサイズが無いし、キットの物は内部に穴が開いています…これを利用して内部の直径を2.1mmに拡張して切断、それぞれの軸部分に外側から刺せるように穴を開け、接続時には内部に補強用の2mmの真ちゅう線を通してそれを軸ごと接着する方法にしました。
 腿側はパーツを被せるので適当で良いですが、膝側は目立たないであろう膝の丸いパーツの股の内側に穴を空けて後で隠しパーツを被せる事にします。
 ……今思うとこれも外側にして、膝部分にケンプファー風のシュツルムファーストを装着できるラッチにしてやれば工作の手間が省けたかなァ?
 で、裾が何か加工されてますが…それはこんな工作をしているからです。
 仮組みしていて気になったのがこの裾の部分。
 大河原立ち――というか最近ならカトキ立ち?――させると、足首が拗ねの内側に干渉して余り角度を取れないような…また、裾のラインと地面が結構角度付いてしまいます。
 私はこのラインは地面と水平になるのが理想なので、裾を股の内側は短くして外側を延ばします。
 内側で最大3mm切断し、外側も最大3mm延長します。
 1.2mmプラ板と0.5mmプラ板の切れ端を積層して接着、このままだと隙間とかあるのでこの上にアルテコのSSPを盛り上げます…地面に置いた時に裾が全面で地面に接地するようにしてやります。
 その後整形してやる訳です…写真ではまだ整形前の段階ですが、キットのままの右足より工作した左足がより裾が地面と平行になり、足首も角度が付けれるようになっていると思います。
 とりあえず触れそうなパーツで仮組みしてみた物。
 そーいや左胸のスプレッドビームは削り落としてアルテコのSSPで埋めました。
 目くらまし程度にしかならない武装は不要、その分を出力に回せ!
 という事で(笑)。
 仮組みでは気が付かなかったのですが、もうちょっと首が胴体に入り込んでいる方がいいかなァ。
 後工作するのは新しい方法を考えている手首隠しと、さっきの首の埋まリ具合と、バックパックと、びっくりメカ(笑)かなぁ…勿論武器も。
 それ以外は出来が良いのでストレート組みでしょう…まぁ所々にパーツラインをモールド風にした所とか、合わせ目を目立たなくする筋彫りとかがあるので、気に入らない所は埋めてしまいますが。
 残り工作は70%ぐらいかな?
 時間も無いですからしばしモンハン2の手を止めてでも完成させなければ!
 後カラーリングだなァ…普通に塗りたくは無いのでパターンは同じでも色を変えると思いますが…。


UC−39.07.13 ドムの進行状況

 つー訳でじりじりと急ぎ工作を進めております。
 両足の裾の工作及び後ハメは既に終了…乾燥の関係で写真はありませぬが、まぁ前と同じように両方あいなったという訳で。
 で、腕の方ですがこれはほぼストレートながら手首の関節隠しでちょっと違った方法を…こんな感じ。
 適当なスプリングを被せて見ました…まぁ手抜きっぽいけどこんな感じで。
 直系5mmのスプリングだったんですが、ポリキャップの太さが6mmあり、ポリキャップを削っています…まぁ適当に発見したスプリングだったので、直系(というか内径)6mmのスプリングがあれば何の工作も必要ないかもしれませんね…スプリングは出来るだけやわらかいというか細い方がやわらかくて追従性があり可動には良いかもしれません。
 ちなみに右腕に持っているのがアーマードコア武器セットNo.6の“火焔放射器熱量強化型”だったりしますが、改造してマシンガンっぽくしようと思います。
 しかし写真を見れば判りますがこの武器ヒケが多い…合いもいまいちでピン切らないときちんとはまらない…コトブキヤ、インジェクションキットの精度はまだいまいちなのか、それともハズレを引いたのか…。
 
 で、こっちが首の埋まり具合の修正をしたもの。
 写真左が顎(?)の部分のパーツを首の軸の部分が通るパーツを切り離し、1mm程スライスします…この1mmが首が埋まる分です。
 切り離したパーツを0.5mmぐらいヤスリで削り最接着。
 写真右は組み上げてみたら内部パーツがはみ出してましたのでそっちも切断…いやきっと首を上に向けたときの隠しになると思うので本来なら本体の首の下に穴を空けて逃がしてやるのがいいのでしょうが、面倒だしドムの顔が上を向くという行為自体ピンと来ないので思い切って切断…写真じゃ曲がってますが整形にきちんと削りました…見えない部分なんですが。
 で、組むとこんな感じに。
 前回の写真のアップと比べてみると首の埋まり具合がより私好みになっています(笑)。

 とまぁ今回はこんな感じ。
 後はストレート組みばかりなので、表面処理を含めてぱっぱと仕上げつつ…こいつのキモであるビックリドッキリメカ(笑)を作り込まないとな…こいつが全工程の40%は占めるからなァ…フフフ。
 後は武器だなァ…ジャイアント・バズは標準として、ジオン軍実弾兵器は大体作り倒したのでさっきのアーマードコア武器セットNo.6の“火焔放射器熱量強化型”をマシンガンにする“MMP-78改”以外にもなんかオリジナルっぽいものをでっち上げようかなァ…。
 ビームバズとゲルググのシールドって言うのもいいかも…ってか、ゲルググのシールドなんか持ってたか?
 つー訳で工作の工程的には50%前後は終了かな?
 来週頭、大体20日までには工作を終わらせて、塗装は10日ぐらい掛けたいな〜。


UC−39.08.07 ドム、できました

 そんな訳でドム完成!
 たいした秘密ではなかったんですが、シークレットなギミックの為に今まで公開してなかったのでしばし間が空いちゃいました。
 でまぁ、このたびようやく完成してGXGの方でも公開になったんでちょっと写真&設定公開。
 また後に写真取り直して詳しく公開しますね…しばらく休みたいもので(笑)。
 通常時のドム。
 この状態での改造は
・首の埋まり、角つけ、モノアイを100円ショップのピンクの丸いパーツに交換
・バックパックの新造
・背中はヒートサーベルとプロペラントタンクのコンパチ
・膝の後ハメ(腿側は塗装後固定)、膝の丸パーツ部分はついでにラッチ増設
・裾の内側を短くし外側を延長して“大河原立ち”時に裾がなるべく地面と平行となるように

 です。
 塗装は紫が余り好きじゃなかったので、ロービジーっぽいグレー系で…ちなみにタミヤのアクリルをエアブラシです。
 濃い部分はジャーマングレー、脚と膝の黒いのはNATOブラック、薄い部分はダークシーグレーを塗ってから凸凹部分や端っこ等を残すようにスカイグレーを重ねたグラデーをかけましたが…ウェザリング後は全然目立ちません(泣)。
 スカートとか裾とかの内側は赤く塗ってます。
 仕上げにデカールをちょっと貼ってエナメルで墨入れとウェザリングし、ドライブラシをかけています。
 写真で気がつきましたがデカールがテカっているのが……マッデム!!(マキシマム・ガッデムの意味)
 GXGでの私と言えば、ゆんゆん装備だったんですが…そろそろネタも尽きたんでオリジナル武装は“MMP−81 ザクマシンガンII”のみ。
 これはアーマードコアの武器セットの火炎放射器に、1/100のザクマシンガンのノズルと1/144のザクマシンガンのドラムマガジンといくつかのデコレートパーツで。
 ジャイアントバズとヒートソードがキットの物で、ゲルググのシールドを1/144ジョニーゲルググから、ヒートホークとシュツルムファーストは今までに作った物から流用しました。
 後は市販のGタンクでプロペラントを、基部はプラ素材で作りました。
 
 それではここで非常に長い設定をどうぞ…そんなもん読みたく無いと言う人はここで読み飛ばせます(笑)。

【設定】
     MS-09R-HC 試作“高機動型リック・ドム”
 
 MS-06以後の次期主力MSの開発が遅々として進まない中、ジオン軍軍令部は局地専用重MSとして地上で大成功を収めたMS-09“ドム”を宇宙用に出来ないかとツィマッド社に依頼し、MS生産においてジオニック独占を更に突き崩したいツィマッド社はこれに積極的に応え、短期間で地上用MSを宇宙用に量産可能なまでに仕上げたのだが…作業は当然難航した。
 地上用の局地戦MSを宇宙用にするのであるから関節部の潤滑油一つにしても地上と宇宙ではまるで違うのだから。
 各部を動かす動作系、地上では空気という冷却媒体が使えるが宇宙ではそれらを使わないで済むようにしなければならなくなる冷却系、地上で重装甲ながら高運動性と高機動性を現実させたホバー移動という画期的な移動方法から宇宙を移動する方法にまるで改めなければいけない推進系、常に1Gが掛かり空気等の影響を考慮したものから宇宙という劣悪空間で使用可能なセンサー系と、ほぼ全てを見直さなければならなくなった。
 結局、実に“ドム”の内部構造の70%以上を交換・換装する必要があり、“ドム”のドンガラに別のMSを詰め込んだとまで言われたが、それでも驚くべき短時間で完成したのである。
 このMSは次期暫定主力MSとしてジオニック社が提出したMS-06Rとの数々のトライアルで比較され、結果運動性以外の面、何よりコストや生産性において遥かに優秀な事が確かめられ、MS-09R“リック・ドム”と正式に命名され暫定主力MSとして採用されるに至った。
 あくまで“暫定”なのは、軍令部は次期主力MSはビーム兵器をドライブできるMSとしていた為である。
 
 こうしてツィマッド社は宇宙でも“ドム”を採用されたのである。
 だが、前線での“リックドム”の評価は余りいいものではなかった。
 重装甲で高推力の“リックドム”は重戦MSとして、経験の浅い若年兵や一撃離脱を旨とするパイロットには好まれたものの、それまでの“ザク”の良好な運動性でのドッグ・ファイトを好む、いわゆる軽戦MSとしての戦い方が染み付いている数多くのパイロットには「運動性が悪く巴戦がやりにくい」「直線的な機動では従来の宇宙戦闘機と変わらない」「連邦のMSと戦うには運動性が不足」等と酷評されていた。
 しかしこれは“リックドム”の機体性能を鑑みず従来の機動しか行わないパイロットに問題があると言え、“リックドム”の重装甲・高推力という利点を自ら殺していると言っても過言ではないだろう。
 これは元を辿れば戦果が出れば個人の勝手を許してしまうジオン軍内部の体質と言えるかも知れない。
 結局少しづつではあったが、一撃離脱を得意とするエースパイロット達による重戦MSとしての運用…高推力、重武装、重装甲を生かした戦術機動が確立され、また重戦MSには重戦MSなりの戦い方があると目を覚ましたパイロット達によってこの評価は変わっていくのではあるが、“リックドム”があくまで暫定主力MSという事と、この頃には次期主力MSMS-14“ゲルググ”の生産が(少数ながら)始まっていた事もあり、改良等は行わない事になっていた(注:これはMS-09R自体の改良を行わないという事であり、09Rの系譜は09F等開発が続けられている)。
 
 だが、ある転機が訪れた…それが統合整備計画である。
 これは、それまでのMSがそれぞれ独特のパーツや、スティック・パネル等の操縦レイアウトがまるで違っていたりと、前線での整備・補給等に支障を来たしたり、MSの乗り換えに機種転換訓練の時間が掛かる等の不備が目立ってきた事から取り糾された事に由来する。
 これにより可能な限り操縦方法・レイアウトにする事や、部品を共通化したMSを生産する事になり、06、09、14がこれらの対象に上げられ、生産ラインの変更を最低限に抑えつつ、統合整備計画対応のMSが生産される事となったのである。
 この統合整備計画により“リックドム”MS-09RII“リックドムII”となるのであるが、この“リックドムII”の開発を行う際、比較研究用として前線から要望の多かった高機動型リックドムの開発が許可されたのだ。
 それが後にMS−09R-HC 試作“高機動型リック・ドム”と呼ばれる事になる、高推力、重装甲、重武装である“リックドム”に、更に高運動性を兼ね備えたMSの開発の始まりであった。
 
 元々“リックドム”の重装甲は堅牢なモノコック構造にあり、元の“ドム”が空気抵抗を考慮した凹凸の少ない装甲形状が良好な避弾傾始を生み、また開放部が少ない事がそれを更に効果的にさせ、ノズル等はスカートやフレア内部に内包されているので被弾にも強かったのである。
 これにより大推力を下面に集中させる事で高速を発揮していたのだが、逆にノズル等がスカートやフレア内部に内包されている事が推力を発揮する場合にAMBACを行いつつもスカートやフレア内部を推力方向に向けなければならなかった事が運動性を低下させる(実際は直進速度に対して比較的に運動性が低かった事が“リックドム”が運動性が悪いと思わせていたが、運動性は一定水準を満たしている)一因となっていた。
 運動性を高めるには機体各所・全方向に推力を発揮できるようにノズルを儲ける事が一番の早道であった。
 しかしそれをやると今度は被弾に弱くなり、また高推力での移動中に急激に運動性を発揮する事によるパイロットへのGがコンピュータ上のシミュレートで瞬間最大8〜10Gという強烈な物になり、生身では戦闘中に気絶する恐れも指摘された。
 装甲…対弾性を落とさずに姿勢制御ノズルを増やす作業は難航した…というか相反するこの二つは現実不可能であるとまで言われ、“高機動型リック・ドム”は達成不可能とまで囁かれた。
 が、思わぬところからアイディアがもたらされた…それはペズン計画で開発が行われたMSのガッシャであった。
 このアイディアを進言した技術者は、某所で見たガッシャの四連装収納式ミサイルポッドで閃いたと言う…この四連装収納式ミサイルポッドが文字通り開閉するのを見て、ノズルもこのように収納式にしてはどうかと思うに至ったと言う。
 すなわち、従来のアクセルモード時は堅牢な装甲と優良な避弾傾始で対弾性が高く、高運動性が必要な場合には一部を展開、開放する事によりノズルを露出させたモビリティモードでは高運動性を発揮し開放部分により低下した対弾性は運動性で補うというものであった。
 このアイディアは早速実行に移され、モビリティモードに必要なノズルの設置場所等が研究された。
 しかしツィマッド社の技術者はこれら高運動のMSの開発経験が乏しく、開発が長期に渡ると開発事態が中止になる危機が訪れた…もとより戦況は悪化の一途を辿り、この国難に物になるか判らないMSを研究させる余裕がジオン軍にはなくなっていたのである。
 が、思わぬ所から救世主が現れた…それは、かつて暫定主力MS候補として性能を競い合ったMS-06Rを開発したジオニック社の開発者と、そのデータであった。
 未曾有の国難にジオニック社の開発者達はライバル会社と言う垣根を越え、MS-06Rのデータを提供してくれ、また数人の経験豊富な技術者が派遣されたのである。
 …ただ、一説にはこれは次期主力MSであるMS-14の開発に、旧然とした設計思想を捨てられない技術者の排除を行った方便であるとも言われている…。
 経緯はどうであれ、これにより脚部とバックパックに多数のノズルを儲ける事で高運動性を発揮する事が可能とされ、最低限の開放部分を儲ける事で最大の効率を発揮できる設計がなされた。
 脚部のフレア内に2段の開放部が、そしてバックパックは大きく半分で展開すると言う開放部が設けられ、必要な運動を行う場所の開放部のみ展開してノズルを動作されるというソフトウェアによりノズル部分の開放は最低限のみとなった。
 これらの展開式ノズルにより、高推力、重装甲、重武装はそのままに、運動性をMS-06R並みに高めた“高機動型リック・ドム”が完成したのである。
 “高機動型リック・ドム”はそれだけの改良には留まらない。
 他にも内部の推進剤の配分や貯蔵タンクを再設計しプロペラントの増量に成功し、これとは別にプロペラントタンクを外部に増設する事により従来に比べて倍近い作戦行動時間を得る事に成功している。
 胸部にあったビーム砲は出力向上が出来ず低出力のままであった為、余分なジェネレータの出力を嫌い少しでも推力を高める事が優先させた為に削除されている。
 また、頭部に“角”があるが、元々“ドム”“リックドム”もMS-06Sのようにアンテナを増やさなくとも十分な通信能力を有している為これはあくまで飾りでしかないが、この“角”は、ツィマッド社から開発に協力してくれたジオニック社への感謝の証と言う一説もあり、ツィマッド社製MSがジオニック社のデザインのままの“角”を頭部に装着している事は、開発者にとっては強烈なメッセージとなっている。
 後にこの“高機動型リック・ドム”はエースパイロットに引き渡されるのだが、隊長機としての識別にも丁度良かったであろう…別の説によれば、隊長になれるぐらいのエースパイロット以外にはお断りのMSであるという意思表示とも言われているが、どちらが正しいかは推測の域を出ない。
 その後、“高機動型リック・ドム”のこれらの改良はリファインされつつ“リックドムII”に引き継がれ、“高機動型リック・ドム”はその比較研究用機と言う使命を全うしたのである。
 その後“高機動型リック・ドム”は少しでも戦力が欲しい軍部に引き渡され、MS-06Rを失ったエースパイロットに引き渡されたと言う。
 このエースパイロットはア・バオア・クー戦においてMA-05“ビグロ”や増加ブースターを装着した“リックドム”部隊と共に出撃し、“ビグロ”や増加ブースターを装着した“リックドム”部隊に後れを取らない高推力にて連邦の艦船を襲撃し、連邦のMSとの交戦時にはその高運動性能を遺憾無く発揮して単騎で追撃隊を返り討ちにし、部隊を生還させたと言う。
 この襲撃はア・バオア・クー戦中数度行われ、最後には脱出する艦船の突破口を開く為に行われたと言われているが、このエースパイロットと“高機動型リック・ドム”の消息は定かではない。
 
 この時、“高機動型リック・ドム”はそれまでとは違う新しい武装を装備していた。
 一つはMMP−81 ザクマシンガンIIである。
 これはMMP−80MMP−78を小口径、高速化し貫通力を高めたものであるに対し、このMMP−80を小口径、高速化のまま元の口径に戻したものである。
 MMP−81 ザクマシンガンIIの口径はMMP−78と同じ120mmであるが、その弾丸はMMP−78がストレートであったのに対し、MMP−81はボトルネックのケースレス弾となっており、名前の通りにライフル弾としたのである。
 これにより初速は向上し、MMP−78はおろかMMP−80以上の初速と貫通力を発揮、ケースレス弾故に射撃時は底部のみが排出される。
 このケースレスライフル弾を装填するマガジンは従来と同じ円形の物が使用されているが、弾丸の大型化により相談数は減りまた給弾部分も大きくなり、本体との接続方法もZMP-47Dと同じく側面に装着するようになった。
 コンポーネントはMMP−78と同じものを使用はしているが、この高威力の弾丸を連射する為に反動軽減機能が増大化し、バレル延長と共に大型化している。
 しかも反動が銃器単体では十分に軽減できず、元々重武装を前提として手首等に十分な反動軽減機能を備えた“ドム”以前のMSの使用時には安定して使用する為にストックの使用が前提となる。
 他にも通常通りジャイアント・バズ“リックドム”のジェネレータでもドライブ可能なビームバズーカヒートサーベルが運用され、他にもMS-14用のシールドを使用した事も確認されている。
 また、膝部の外側部分にラッチを増加してシュツルムファーストヒートホークを装備したり、両腰スカート部にマルチラックを増設し、マガジンヒート剣を、またプロペラント装備の為にヒートサーベルをこちらへ装備した事もある。

※本来“機動”とは英語で"Mobility"であり、様々な場所に移動し部隊を展開できる性能の事、すなわち巡航速度や、航続距離、補給の容易さ等の事で、戦闘時における機体の機敏さや回避力の高さは“運動性”、英語で"Maneuverability"である。
 高機動と高運動は両立が可能であり(例えば旧日本軍の艦上戦闘機“零式”がその代表と言えよう)、その為にMS関連…というか日本ではではごちゃごちゃになっている事が多いが実質まるで意味合いは違い、特にMS-06Rシリーズはその設定を見ると“高運動”ではあるが、航続距離や補給等から見れば決して“高機動”ではない…つまり正しくは“高機動型ザク”とは言えず、むしろ“高運動型ザク”と呼ぶ方が正しいと言えよう。
 しかしこの文章(あるいはガンダム系の文章全般)では、MS-06Rシリーズを“高機動型ザク”と明記しているオフィシャル設定を尊重し、あえてその区分を明確にしないまま雰囲気重視で書いてある事を了承していただきたい。



 とまぁ、設定を長々と読んでいただけた方は判ったと思いますが、シークレットだの何だのと長々と勿体つけたギミックは『バックパックと脚部バーニャの展開』だった訳です。
 いや〜、自分の工作力を無視して始めてしまったので苦労しましたが…何とかこんな感じで完成に至りました。

 高機動(運動)モードがこれです。
 バックパックがの上部が上に開いて展開!
 下部の方にもノズルがあり推力を発揮!
 上下や回転が出来るので、AMBACもできます!
 さらに脚部のノズルも展開、片側で前後と横方向にノズルが展開し、高運動を発揮してくれます!
 こんな感じのギミックが作りたかったのですよ〜!
 もともとバックパックはギャンにそのうち作ろうと思っていたネタでした。
 しかしGXGにドムで参加するとなったとき、いいネタがなくって……ツィマッド社繋がりと言う事でこちらに流用、バックパックが開くなら脚も開こうと言う事に相成りました。
 もう両方すり合わせ地獄!
 こういう工作は精度が命ですが、大雑把で目が悪く不器用な私には至難の行為!
 この辺のすり合わせに壮絶に時間取られた事は言うまでもありません…いやはや本当に。

 ま〜そんな事で何とか完成、近い内に撮影中に壊した部分とか、デカールのテカリとかを修正して、細かい所まで撮影して詳しい解説を工房の方かなんかでやりたいと思います。


UC−39.08.11 ドム、細かい事

 という訳で、ちょっと細かい所まで撮影してみたのでその部分の開設も含めて公開。
 ……本当はさらに色を塗ったりとかして公開したかったけど、時間が無かったので
第24回HGUCコンペGXGに送った状態のままで細部撮影。
 いや、帰省するので寝ておかないといけなかったもので…おかげで10時間近くぐっすりと寝ました。
 明るくしたフルモビリティモードの背面から見た状態。
 足の裏のノズルとか、内部を赤く塗ってないで手抜きしたのが丸判りです(汗)。
 ・・・あれ、腰の内部のノズル赤く塗るの忘れてる!?
 裾の裏側にもノズルがあるんですが、可動する展開式ノズルの部分と干渉するんで切り離して裾の裏側に直接接着してます…が、接着が弱くて現在両方外れてます(泣)。
 
 まずは脚部の展開ノズル周りから。
 こんな感じです…正面方向にあるのがノズル、もちろん後ろ側を剥いているのもあります。
 その上側(写真では左側の開いている軸方面)にもラジエータとパイプがあります…完成して組みあがったらほとんど見えませんが(汗)。
 機体下部を向いている側面下についているのは、ノズルとかではなくラジエータと言う設定。
 …こうしてみるとラジエータの内部のフィンがガタガタだな…本当はラジエータ群の内部はカッパーに塗る予定でした…そのうちひそかに塗っておこう…。
 クリアランスがギリギリなので、引っかかっ足り擦れたりした部分とかは実機でもそうなった部分としてシルバーの剥げチョロで誤魔化してます(大汗)。
 ……あっ!
 今思い出したけど、黒とか茶のパステルで噴射炎煤ウェザリングし忘れてた!
 ……今度やっておこう。
 で、この辺の構造がどうなっているかというと。
 こんな風になってます。
 脚の部分を切り取り、内部に接着したプラ角棒に穴をあけ、そこに差し込むのですが…今考えるとここもポリキャップにして可動するようにしておけば、クリアランスとかはもっと楽になったのに…。
 切り取った外殻の内側に内部のノズルとかを仕込んでいきます。
 脚との接続にはコトブキヤのTジョイントの3mmの穴の空いてる方を短く切って使用、これをさっきの内部に接着したプラ角棒に差し込んで接続してます。
 内部がスカスカなのは、更に外側に展開するノズルがあるから…その受けの部分をローリングジョイントの2mmを使って作っておきます…こちらは二重可動にしたんですよね…じゃないと可動のクリアランスが稼げ無くて…。
 外向きの展開式ノズルは、こちらも外装を切り取ってT字に内部の仕切りを0.5mmプラ板を接続して作り、大きい面にノズルを、小さい面には接続用のコトブキヤのダブルジョイント[S]を受けになる部分を短く切って使用。
 これで展開できるようになりました…もちろん切り取ってそのままぴったり合うようにはなりませんので、それぞれ接続面で空いてしまう隙間に0.3mmのプラ板を挟んだり、アルテコのSSPで埋めたりで閉じてる時に隙間が目立たないようにしました。
 塗装は、スカートの内側とか裾とかの装甲内側は赤く塗っているので、こちらもそれに準じます。
 メカ側はNATOブラック、ノズルの外側はガンメタル、内側はエナメルでレッドを塗ってます。
 で、これ が、こう なる訳です。
 
 で、展開式バックパックの開いた上体の細部がこれ。
 こうして見ると、手を抜いている様が目立ちますね〜(汗)。
 せめてノズル部分とラジエータ部分の別塗装だけは後でしてやろう…つーか、写真撮る前に見苦しくない程度にする予定だったんだけどなぁ…すっかり休みまくってしまっていた(大汗)。
 基本はエバ緑社の役9mmパイプを基準に全てプラ素材で組み上げ、デコレートは市販パーツで仕上げました。
 開閉と背中の接続には、3mmのT字ジョイントに直系8mm内径5mmの透明なパイプパイプに片側だけ中央までの3mmの溝を掘ってそこから被せてます。
 それに上側は内部の穴に3mmのプラ丸棒を通す形で、下側は下側のパーツに3mm穴を空けてT字ジョイントの軸を通し、それを本体に刺しています。
 おかげで上側は開閉も左右にスイングもできますし、下側も上側に干渉しない範囲で左右にスイングできます。
 内部のデコレートは見ての通りのパーツを見ての通りに接着…ただし閉める関係上、底部を削ったりはしています。
 パイプ状の1mmのモビルスプリングの中に針金を通したもの…上側は上手く直角に曲げられなかったり、よく見ると左右で曲げる位置を間違えてたりします(汗)。
 メインノズルは基準の役9mmパイプにぴったり入るエバ緑社の役7mmパイプの内部にコトブキヤのボールジョイント[S]の受けを仕込んで動くようになっています。
 あと、バックパックの外側にも角ノズルがありますが、これは一つの角ノズルを2つにぶった切って切断面にプラ板を貼り、閉めた時にぴったりくっついてあたかも一つの角ノズルのように見える…といいなぁと思って作りました。
 で、これ が、こう なる訳です。
 
 んでもって今回作った装備群がこちら。
 ジャイアント・バズ、ザクマシンガンII、ヒートソード、プロペラントタンクが今回作った物で、ヒートホーク、ザクマシンガン、シュツルムファースト(クラブ)は既存品の再ペイントや再仕上げした物で、ビームバズーガは作ったけど仕上げ(パイプの別パーツ化)が間に合わなかった&塗装指定を間違えていたと気がついたのでお蔵入り、ヒートショートソードは持たせたらいまいち似合わなかった&装備するラッチが完成しなかったということでお蔵入りになっています。
 あ、これにゲルググのシールド写すの忘れてた(汗)。
 ゲルググのシールドは時間が足りなくてジョニーゲルググのキットのまま、持ち手の位置が低いのでそのまま手に持たせるといまいちなので、持ち手パーツを手首の上の部分にはめて撮影しました…本当はHGUCギャンみたいな腕横と手に持てる位置に稼動できるような内側を作り込みたかったんですが…。

 という訳で、ついでに上半身と足回りのUPを貼っておきます。
 モノアイは百円ショップで見つけた円形のピンク色のレンズ状のパーツで裏はフラット、つや消しを全体にかけたら曇ったので、綿棒にシンナーつけて磨いてます…それでも少し曇ったかなぁ?
 膝関節の後ハメですが、膝部ラッチパーツが丸ごと抜けて、そのまま2mmの真ちゅう線が刺さってます。
 見え難いですが膝関節の内側に本来は無い丸いデコレートパーツがあります、あれは丁度3mmで、3mmのプラ丸棒があそこから内側に刺さってます…なにかというと2mmの穴が開いていて、膝ラッチから生えている真ちゅう線の受けになっているのです。
 そうやって膝の関節は膝側だけバラせる用になってます…写真撮り忘れたので今度追加しておきますね。
 水転写デカールも光ってるし…後で明日メタシンナーを拭いてやるとテカリが取れると聞いたのでやってみます。
 全体的にもう一歩仕上げにかけてやれば更に完成度が増すので、暇を見つけていじってやろうと思ってます。
 あと、やはりリック・ドムなので空中に浮かんだポーズが取りたい…何か台を作ってやる必要がありそうです、HGUCガザCの台座が使えるかと持ったんですが…改造しないと合わない感じ。
 
 とまぁ、今回作った“高機動型リックドム”はこんな感じでした。
 それなりにやりたい事が出来たので満足…この横に並べられる高機動型ギャンを作ってみたいなぁ…いつになるか判らんが(汗)。
 
 で、今回の犠牲者。
 
 引き金指かけ右拳は、衝撃なのかエナメルなのか薬指と小指の部分が砕けてます…あと内側パーツも軸の部分からぽっきり行ってました…時間が無いので両面テープで握ってます(汗)。
 下は裾に入るはずのノズル…両方とも接着が弱かったのか剥がれました…。
 後実はザクマシンガンIIのノズル、2mmの真ちゅう線をノズルに突っ込んで塗装していたんですが…いざ取り出すときにぶつけて割れてしまったので、あわてて接着してるので合わせ目とかがまる判りになってたりします…パーツの管理に気をつけたほうがいいなぁ(汗)。




ゴザーグ工房トップへ
表紙へ戻る