『ATM-09-ST スコープドッグ[SCOPEDOG]   [SAK:スケール 1/35]
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 ギルガメス連合軍の主力ATで、百年戦争中もっとも多く生産された機体である。
 高い汎用性と量産製を誇り色々なバージョンや派生形が存在し、バトリング等の個人カスタム機も多く、その種類はそれこそAT乗りの数だけあると言われている。
 しかしそれら汎用性と量産製は、乗員の安全性や生命維持装置等を犠牲にして得られたものであり、AT乗りは生存率が非常に低い故に、そしてそんな環境であることからAT乗り達は荒れた生活を送る者が増えた為“ボトムズ(最低野郎)と呼ばれている。
 公式には「VOTOMS」=Vartical One-man Tank for Offence&Manevar 'S(攻撃と機動の為の直立一人乗り戦車)の略らしいが、後付け臭いし、ATは戦車と言うより装甲車である(笑)。
 特徴的な頭部の3つのレンズはそれぞれ標準ズーム/精密照準/暗視視認装置となっており、パイロットにゴーグルを通じて視覚情報を網膜投影する…そのダイレクトさが『ATは鍛え抜かれた肉体の延長』と呼ばれる所以でもあるが、実際はそれ故にコクピット内部を見ることが出来ず、コクピット内部はゴーグルを上げるか、手探りしないとならないという不便さもある。
 どちらにしろ、百年戦争をいったん停戦にする程劣勢だったギルガメス軍を盛り返したのも事実であり、これに変わるATが主にコスト面等で普及しずらい状況にある為、当面はスコープドックが全ての戦場で、バトリング会場で、もっとも普通に見られるATであることに変わりは無いであろう。
 
 
・全高:3,804mm
・乗員:1名
・基本待機重量:6,627kg
・装甲厚:6〜14mm
・巡航走行速度:41km/h
・ポリマーリンゲル液:DT-M0 10.2HP/平方リットル
・ポリマーリンゲル液総量:184リットル
・標準交換時期:218時間
・マッスルシリンダー:スレック方式 1P-MJ-S2
・固定武装:アームパンチ
 
現在の状況[完成!]


頭部
NEW:2006/03/11
胴体部
2006/02/02
腕部
2006/02/07
脚部
NEW:2006/03/11
武装
2006/02/07

 つー訳で、何とか完成してました!
 左の画像は、メーキング、墨入れ、及びウォッシングまで済んでいるウェザリング前の画像です。
 この製作記では工作までしかやらないのでここで終了です。
 ウェザリング等は別なコンテンツを組む予定なので、そちらでお会いいたしましょう。
 で、素組みのタコから動変わったかというと…下にその比較した場所がありますのでそちらを参考に。
 素組みと完成の比較
 

 
素組みのタコ


 と、そういう訳でATと言えばこれ、スコタコの愛称もかわいい『ATM-09-ST スコープドッグ』の製作記をこれから展開して行きますので、よろしく!
 数あるスコタコの中でも今回は比較的入手し易いと思われ、また問題も多い(汗)、SAKの1/35スコープドック、しかもレッドショルダーをお題として行きます。
 ちなみに武装と手首、両腰アーマー以外はスコタコと同じですので(笑)。
 さて、それではこれから料理するスコタコの仮組みを見て、どこをどうするかを考えて行く事としましょう。
 ただし、ここでは模型としての出来栄えや元キットを生かし、いかに手を掛けずに出来るか(≠設定に近づける)をメインにしますので、設定通りに作りたい方は自力で頑張ってください(笑)。
 下の仮組み写真をじっと見ていると、いろいろといじりたい部分が思いつくと思います…本来は設定画と並べたりするものですが、設定を再現するのがメインではないですし、版権元が何かとうるさいので個人の脳内にあるATを心の目を通して見と言う事で(笑)。
 またこの製作記はあくまで私流ですので正解ではありません、こうした方がいいとか意見がお在りであれば最低野郎達の酒場で…できれば自分で作ってその物を見せてください…そしてコンベに参加を!(笑)
 さて、実際にいじりたいと気が付くところは……

仮組み状態
 
 ・ ターレットレンズが固定されている
  →
ターレットレンズの分割と可動化
 
 ・ 胴体と腕の隙間が気になる
  →
関節新造
 
 ・ 腕が長過ぎる気がする
  →
バランス調整と関節新造
 
 ・ 拳がかっこ悪い
  →
拳の改造
 
 ・ 胴体のバランスが気になる
  →
胴体バランスの調整
 
 ・ 足が短いつーか太いっつーか
  →
バランス調整と関節新造
 




※写真で大体1/35のスコタコと同じぐらいのサイズです。
 以後、実際に改造を行った部分にジャンプできるように逐次更新してまいります。

バランス調整計画



CG加工(笑):左が修正、右が元
写真で大体1/35と同じぐらいのサイズ。
 
 さて、スコタコの身長は『全高:3804mm=3.804m』という事になっております。
 このプラモは1/35ですので、3804÷35=108.6mmあれば正しい縮尺での身長になる筈ですが、実際に図ってみると……106.5mm、僅か2.1mm足りません!
 この2.1mmは実際に直すと73.5mm…まぁ7.3cm、指よりすこし短いぐらいの差ですが、少なくともプラモで2.1mmは背を高くする必要があるということになります。
 他にも、上のバランス調整等で気になったところを実際に調整して見ましょう…しかしいきなり工作で間違っても取り返しが付かないので、まず上の画像をいじってみることにしましょう。
 いろいろあーだこーだといじって、なんとなく良さげなバランスになったのでこれを目標に工作することにします。
 こんな感じだとバランスもいい感じで俺的ATのイメージになったと思います。
 さて、いい感じで画像は1/35と同じぐらいの大きさなので、これを印刷して採寸し、幅減らしたり増したりする長さを図って、実際に工作を開始します。

 印刷して図ったりなんだりした結果、
・胴体の底上げ=2mm
・肩関節の接続部分の移動=下に2mm
・上腕部の長さ詰め=4mm
・下腕部の長さ詰め=0.5mm以下だったので今回は変更なし
・拳の長さ詰め=4mm(拳自体を作り直すかもしれない…その場合全長14mmぐらい)
・股間部の関節接続部の移動=2mm
・太ももの幅詰め=2mm
・太ももの長さ延長=+1〜2mm(股間部の接続位置の移動により変化ありか?)
・脛部分の幅詰め=2mm
・靴部分の幅詰め=2mm(つま先部分はもっと詰めても良いかも…そうなると楔状にするべきか!?)
 という結果が出ました。
 今後は関節部をポリキャップ等で自作しながら、このサイズ変更を行います。

完成品比較


 
左が素組み、右が完成後(ウェザリング済み)
 
 いや〜、こうして比べると、完成したんだな〜と言う気分がじわじわと(笑)。
 アングルやサイズが微妙に違うので、単純に比較は出来ないかと思いますが、その雰囲気はしっかり伝わると思います。
 計画と比較してみてどうなったか見てみますと。
 
・ターレットレンズが固定されている
 これはしっかり成功しましたね…バイザーUPやハッチオープンのギミックはオミットしましたが、フィギュアをさわりたくなかったのでそれはそれで!

・胴体と腕の隙間が気になる
 う〜ん、パッと見同じぐらい隙間があるように見えますが…実はもっと押し込めばキッチリ入ります。
 写真を撮った時はその辺を忘れてたんですよね…直前まで色々なポーズとらせてて、腕を上げるポーズでは腕の干渉を防ぐのに隙間が開くので、それがそのままだったのですよ。
 と言う訳でこれも目的達成と言うことで。

・腕が長過ぎる気がする
 これはもう一目瞭然でしょう!!
 全体的に全長が高くなっているにもかかわらず腕は短めに、いいバランスになったと思います!
 …ですが、バランスを気にする余り、なんとマシンガンを両手持ち出来ません(汗)。
 設定通りなんで…というのは最も簡単な逃げなんですが、もうちょっと頑張って肩関節のギミックを…もしくはボールジョイントにするだけでもっとましになったかもしれません、この辺は反省点ですね!

・拳がかっこ悪い
 苦労して可動指を自作しました…計画よりはちょっと大き目だったかもしれません。
 これをかっこいいと思うかどうかは人それぞれかもしれませんが、どっちにしろ元の拳よりはいいんじゃないかと思います。

・胴体のバランスが気になる
 幅を切ったり詰めたりする事無く、腹のブロックを幅ましすることによりいい感じに…TVや設定に、そして何より私の理想とする形状になったと思います。
 この部分は素晴らしい出来だと自負してますが…最終的な表面処理がいまいちだったかナァ…。

・足が短いつーか太いっつーか
 脚も計画通りに幅詰めしたら、いい感じになったかと…ちょっと細すぎてATッぽく無くなったのかもしれない気がしない訳ではないですが。
 上半身のボリュームに対して幅詰め過ぎたか?
 最近のMSに感化されすぎたかナァ……。
 あとちょっと股間を下に下げすぎたかナァ…あそこまで下げたなら、腰前左右の装甲版を大型化した方が良かったかな?

 
左がCG加工(笑)の調整計画、右が完成後(上と同じ)
 ほぼ計画通りに作れた感じ。
 一番苦労したのは一度紛失した膝関節だったナァ…さんざん探して見つからなかった時のがっかり感と、それをもう一度作る気になかなかならなかったから…もぉモチベーション落ちる落ちる…。
 完成がアレで半月は遅れました(汗)。
 膝と肘は、軸を中央じゃなく内側にズラして可動範囲の拡張を狙いましたが…ぶっちゃけ効果が余り無かった(汗)。
 確かに可動範囲は広がりはしましたが、その分隠さなければならない部分が増えたり、装甲つけたら結局狭まって普通と余り変わらなくなり、苦労だけ増えて効果は0かマイナスと言うさんざんたる有様でした。
 製作記としては失格だったかもしれませんが、反面教師という事で…この辺はあるさんやK-太郎さんの方を参考にした方がよろしいでしょう。
 しかし軸を少々内側にずらす接続方法は上手くやれば効果大の将来の接続方法だと考えてますので、今後も研鑽を続けたいと思います。
 …まぁ、そういう苦労は私がするだけして、上手く行った時にご報告します。
 そういう意味ではターレットレンズの可動方法もヌルイです、内部のコクピットは見せないと言う前提でしかやれないですし。
 あと、指可動にチャレンジしたものの…まだまだ改良が必要ですね…今はとりあえず閉じ開きっぽい事ができる程度のものなので、もっと精度を高めて指の表情を自由につけれるような物を完成させたいですね…しかし固定でよりかっこいいのを作った方が楽なことは確かでしょう。
 
 
 
 
 ……あっ! 左脇のスリットに錆入れするの忘れてた!!
 つーか、右足の登りバー付け忘れてるよ!!

 脛パーツ左右入れ間違えてるナァ…しかしもう既に膝関節パーツを専用にしてしまったので入れ替え出来ない罠(汗)。



   
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